ねり歩き

一口に旅といっても定義は十人十色千差万別。自分の場合旅とはその土地をねり歩くことだ。

最近10日ほど暇があったので、新居の周辺や小旅行で行った大阪を練り歩いていた。コレにはただ観光というだけではなく、仕事柄内にこもりっ切りがデフォなので、今のうちに可能な限り太陽に当たり光合成しとこうという目的もあった。おかげさまで現在顔と手足がほんのり焦げキツネ色になっている。

このエントリーは特に印象に残った、日本を誇る“ドヤ街”たちである西成と山谷の写真をただ貼っておきたいというだけのものだ。量もそんなにあるというわけではないので、ちょっと感想を添える程度のミニ旅行記としたい。

 

【西成】

到着したのは既に夕時、新海誠作品のようにきれいなピンク色の夕陽が西成を包んでいた。

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好きなミュージシャンの一人、SHINGO☆西成ビルボード。”負けない”って良いメッセージだなって思う。
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もはや大阪の観光名物の一つ、スーパー玉手。買い物気分を楽しくしてくれる外装が嬉しい。
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商店街のあたりをブラブラしていると、街灯が綺麗な通りが目についたので引き寄せられるようにその通りへ向かった。
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するとなんとそこは飛田新地につながっていた。有名な場所なので名前は聞いたことがったが、まさか西成にあるとは思っていなかったのでギャップに驚いてしまった。下調べしなさすぎ・・・。

大体の客は友達同士等のグループで来ているようで、アクティブに声をかけてくるおばさん達と、隣に控える美女達にはにかみながら物色しているようだった。恐らくここは日本の中でも特殊な方ではあるのだろうけど、風俗店など行ったことのない自分にとっては新鮮な光景だった。
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その後はまた商店街の方へ抜け、良さげな風景を探しつつ天王寺駅へ歩いていき帰途に着いた。
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写真には撮っていないが、たむろするおじさん達、例のごつい柵の警察署や、格安の宿が乱立していたりと一風変わった土地だった。それがまたスパイスとなり、日本では中々感じることができない空気を味わえる場所だと思う。しかし昔に比べればだいぶ整備されてしまっているようなので、ここも味気ない街になってしまう前に訪れておいた方が良いかもしれない。

 

【山谷】

西成に引き続き、今回も黄昏時に南千住駅で降りた。夏の湿り気とモヤを帯びた空気でスカイツリーが一層淡く見える。

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今回は山谷で調べると出てくる記事に載っていた、セブンイレブン世界本店を起点に歩き始めた。曜日や時期もあるだろうが、今回の山谷は西成ほどの賑わいは感じなかった。綺麗に整備された道路も多く、西成より近代化が進んでいるのも気になった。
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まず周辺を歩いていて目に付いたのは、ドヤ街にはかかせない炉端に座り込んで談笑するおじさんたち、そして主張こそ強くないが、街に自然に溶け込むアートだった。下の壁画なんかはこんなかっこいいミューラルアートがあるのか!と興奮したものだ。建物の壁の渋さも相まって、屏風のような風合いを醸し出している。
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おそらく中華料理店なのだが、とてもカッコいい。ここもまた特に主張するでもなく、自然とそこにある感じがクールさアップに貢献している。
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これなんかはリノベーションとかしたわけではなくオリジナルの建物なのだが、経年劣化で渋かっこよさがハンパないことになっている。
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スカイツリーとはまた別の塔が見えた。f:id:hoshidig:20190815111429j:image

ここは何の看板とかも無く、ホステルなのかオフィスなのか分からなかったが、開いていて大分カッコよかったのでコッソリ撮ってしまった。おそらく昔のホテルを現代風に改装したものと思われる。
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一通り街を歩いて回った後は、洋食屋でディナーセットを食べて北千住へ向かった。ここへは自分の好きな曲のMVで使われた銭湯へ入りたくて向かった。単にそれだけではなく、銭湯としても綺麗で湯船も入りやすく素晴らしいものだった。かなりオススメ。
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上にも記したように山谷は西成ほど活発な感じはしなかったが、思わぬカッコいい作品たちに出会えてつい写真がそればかりになってしまった。もちろんドヤ街らしく安宿も大量にあるので、安く済ませたい人にはもってこいの場所だろう。こちらも訪れて後悔の無い街だ。